1.江戸時代の歩き方~当時の走り方を理解するために~
(3)ナンバ歩きについて
江戸時代の歩き方、というと
ナンバ歩き
を思い浮かべる方も多いと思います。
ナンバ歩きをWikipedea[5]から引用します
「ナンバ」とは、
日本における歌舞伎の動作である六方(ろっぽう)にみられる、
同じ側の手と足を動かして歩く動作のことである。
多くの方が、勧進帳の弁慶が決める六法のような、
同じ側の手と足を大きく振りだして歩く姿を想像しているようです。
しかしこの姿ですと、左右の切り替えの時に身体がスムーズに動かず、
長く歩き続けるには無理があると感じます。
(2)で推測した江戸時代の歩き方では
同じ側の手と足を動かして歩きます。
そしてその歩き方で手を上げて歩くと、このようになります。
(Wikipedia「ナンバ(歩行法)」にある鈴木春信の浮世絵は、この歩き方が近いでしょうか。)
「同じ側の手と足を動かして歩く」というナンバの条件を満たしながら、
誤解されたナンバよりもよりスムーズに歩けていると考えます。
そして、手を前に出すと重心が前になるため、
より前に進みやすくなる効果がありました。
ナンバ歩きに関しては、いろいろな方が興味を持ち、
様々な歩き方が提唱されています。
手足の連動については、ほぼ同じ考え方ですが、
その具体的な動き方には、それぞれのお考えがあるようです。
(ナンバ歩きについてのホームページの例)
上野敏文のナンバ歩き講座 [6]
https://www.mizuno.jp/walking/learn/namba/basic.html
ナンバ術協会 [7]
https://nanbajyutsu.jimdofree.com
江戸時代の歩き方を実際に見たことある人はこの世にいませんし、
映像も残っていませんから
実際にどう当時の人たちが歩いていたかは
誰も断定はできないかと思います。
しかし、残された手掛かりから、先入観を出来るだけ排除して
当時のことを矛盾なく説明出来るものが見つかったなら、
それが100%ではないにせよ、より本質をつかんでいるものなのではないか。
私はそう信じています。
参考文献
[5]ナンバ (歩行法) Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%90_(%E6%AD%A9%E8%A1%8C%E6%B3%95)
[6]上野敏文のナンバ歩き講座
https://www.mizuno.jp/walking/learn/namba/basic.html
[7]ナンバ術協会
https://nanbajyutsu.jimdofree.com