2.江戸時代の走り方について
(7)江戸時代の走り方の練習方法
これまでの資料を基に、筆者の考える
現代の人が江戸時代の走り方を学ぶための
練習方法をまとめます。
その一 爪先歩き(2週間)
その二 同側手足を動かす(ナンバ歩き)
その三 江戸時代の歩き方(2週間)できれば裸足で
ここまでに1か月以上かけて体を慣らす
その四 路千鳥
その五 千鳥車(一日最大2kmまで)2週間
その六 以降、少しづつ距離を伸ばす。
その七 二里半(10km)を、苦もなく走れるようになったら
真、行、七体、片足休などほかの走り方を試す。
その八 真の歩行で二里半を苦もなく走れるようになったら
さらにスピードを上げ距離を伸ばす。
一時間四里(時速16km=キロ3分45秒)、一日四十里(160km)が
忍術の定法(どろんろん)
その一、その三で時間をかけるのは、
江戸時代の歩き方では現代の歩き方と使う筋肉が違うので、
体を徐々に慣らすためです。
無理をすると、特にふくらはぎが激しい筋肉痛になります。
1か月ほどかけて歩き方をマスターするペースで進んでいただけるとよいかと思います。
走り方の練習で一番大事なのは
その四の路千鳥ではないかと思います。
ここで、「重心を爪先で踏むと体が勝手に前に進む」感覚を体に覚えさせることが、
この先練習するのに大切なことと私は考えます。
なお、路千鳥は1秒間4歩(1分間240歩)以上の速さになれば、
けっこういい感じだと思います。
路千鳥の感覚がつかめたら、
徐々に体を慣らしながら距離を伸ばしていきます。
この路千鳥の感覚で10kmも走れれば、
真の走法は比較的容易に会得出来るものと思います。
そして真の歩行ができれば、
一時間四里、一日四十里も夢ではないと思います。